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2024年2月3日 ここはなぜ弾けないの?ここはなぜいつもミスするの?3つの原因と対処法

もう2月ですね。
「1月は行く、2月は逃げる、3月は去る」と毎年思いますが
例にもれず今年もあっという間に1月が行ってしまいました。

今までやったことのなかった
演奏なしのしゃべるだけのライブ配信や
たまにしかないコンクールの伴奏など
普段あまりない行事が目白押しだったから
余計そう感じるかもしれませんが
新しいチャレンジをいろいろできた1月に
割と満足している宮本聖子です。

さて前回お知らせしたとおり
今月からは週替わりのテーマでメルマガをお届けします!
1週目は「ピアノ上達のためのお役立ち情報」ということで今日は

「ここはなぜ弾けないの?ここはなぜいつもミスするの?3つの原因と対処法」
について書きたいと思います。
かなり長文になりますがピアノをうまく弾けるようになりたい方は
是非読んでくださいね!

曲を練習していていつもつっかえてしまうところ
ミスタッチをしてしまうところ
皆さんどうしていますか?

「部分練習しなさい」「ゆっくり練習しなさい」
と言われることも多いと思いますが、
ただやみくもに回数を繰り返すだけでは
なかなか弾けるようになりません。

原因と対策を考えて練習することが必要です。
うまく弾けない原因はこの3つ。

次の音を把握していない
次の音に手が行ってない
指使いが悪い

それぞれについて説明する前に
ピアノを弾くということがどういう作業のもと行われているのかを
解説したいと思います。

☆ピアノを弾くプロセス
ピアノを弾くことは
以下の4つの動作の流れを瞬時に連続して行う高度な行為です。

?楽譜を目で見る
?脳が目で見た情報(音の高低、リズム、指番号など)を理解し、
どのように弾くかをイメージして身体に指令を出す
?指をコントロールして鍵盤を弾く
?出てきた音がイメージ通りの音になっているかを耳で確かめる
⇓
?目は次の音符を見て…?…?…?…
目と脳と指と耳がそれぞれ動作を終えてから次のことをするわけではなく
?~?の動作を瞬時のマルチタスクで行っています。

目と脳と指と耳をフル稼働させる行為だから
「ピアノを弾くと頭がよくなる」と言われるのです。

しかし目と脳と指と耳がしっかりリンクしていないと
このプロセスの循環がうまくいかなくなり
つっかえたりミスすることにつながっていくわけです。

ではうまく弾けない原因と対処法を一つずつ見ていきましょう。

1.次の音を把握していない

これは?と?がつながっていない状態です。
次の音が何なのかをきちんと脳が理解していなければ
正しい指令を指に与えることもできません。

しっかり楽譜を見て
次はどの音なのか
どういうハーモニーに進んでいくのかを把握し

どの指で弾けばいいのかも確かめておきましょう。
指番号を見落とさないように
隅々まで注意深く楽譜を見てくださいね。

2.次の音に手が行ってない

こちらは?と?と?がうまくリンクしていません。
指が脳の命令をきく前に
勝手に動いて音を弾いてしまっているのが原因です。

指が脳のスピードを追い越してはいけません。
常に脳が指よりも先に動いて
指を支配していなければならないのです。

正しい音を把握したら
ゆっくりのテンポで
正しい音の鍵盤の上に指を乗せ
確実に正しい鍵盤の上に
適切な指を置いたことを確認してから
音を出す練習をしてください。

そしてどう指を動かしていけばよいかを
あなたの手に覚えさせ
正しい音を弾けばどういう響きがするのかを
あなたの耳に覚えさせましょう。

3.指使いが悪い

それでもうまくいかない場合は
楽譜に書いてあった指使いがあなたに合っていない
もしくは
考えた指使いがあなたの手にとって不合理ということなので
もっと良い指使いを探してみましょう。
先生にも相談してみるとよいですよ。

こうやって?〜?のサイクルが正しく回るようになれば
弾けない箇所の問題は解決していきます。

部分練習をゆっくりして
正しく?〜?のサイクルを回せるようになったら
少しずつテンポを上げてください。

遠回りに見えるかもしれませんが
「急がば回れ」です。
効率よく、弾けないところを弾けるようにしていくためには
3つの原因を常に考えながら
焦らずたゆまず練習してくださいね!

長文を最後までお読みいただきありがとうございました。
皆さんのピアノの練習のお役に立てばうれしいです。
寒い日が続きますがどうぞご自愛くださいね。

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